こんにちは

愛知県弥富市
ひざ・股関節専門
みずはる接骨院の水野です。

「膝が痛いのは筋力が無いからだ」
「歩かなければ膝の痛みは治らない」
「ひざが痛くても歩くんだ！」

と、考えている方が多いと思います。

たしかに、筋力は必要ですし、
人生100年時代と言われ、自分の脚で歩くためには、
ウォーキングや筋力トレーニングは大切です。

しかし、膝の痛みを抱えている方が、
ウォーキングを開始する時期を間違えると、
かえって治りを悪くしたり、
せっかく調子が良くなって回復していたのに再発するということがあります。

加えて、元々の運動能力・運動歴も重要です。
スポーツをやっていた人が、２０分歩くのと、
今まで運動もしたことがなくて運動が大嫌いな人が20分歩くのでは、
心身にかかるストレスが違ってきます。

1日20分以上歩いたほうが良いとか、
1日8000歩は歩いたほうが良いというのは、
痛みの無い健康な方の目安ですので、
膝の痛みを抱えた方は、一旦置いといて下さい。

膝の痛みを抱えた方は、
膝の痛みを改善するための、ウォーキングがあると私は考えて
日々患者さんに伝えています。

ひざが痛い方は、まず

1. 痛みがあり治療が必要な時期（治療期）
2. 痛みが軽減し回復に向かっている時期（回復期）
3. 痛みが無くなり再発を予防する時期（予防期）

という３つの時期があります。

【治療期】
膝に痛みがでると、腫れたり、水がたまったり、歩くのも階段の昇り降りも痛みが出て、病院や接骨院などに通われると思います。この時期が、治療期です。

治療期は、
腫れを抑えたり、
水がたまらないようにしたり、
歩行時や階段昇降時の
痛み改善を優先させましょう。

歩行時に痛みがあるのに、
我慢してウォーキングするのは治りを遅くします。

周りから「歩かないから膝の痛みが治らないんだ」と言われ、
「少しぐらい痛みがあっても歩かなくては」と、
痛みに耐え頑張るのは間違いです。

私の中学時代、
水を飲まずに練習し
水を飲むと動けなくなる、
と教えられていました。

今では危ない考えです。
水分を取りながらが正解です。

痛くても歩くのも、NGです。
薬を飲んでからウォーキングする方もいますが、
最もよくありません。

治療期は、まず治療に専念し、
痛みが軽減してきたらウォーキングを開始しましょう。

【回復期】
ウォーキングを開始していい時期は回復期です。
開始の基準は、歩行時に痛みがほとんどない状態です。

長く歩いたり（30分以上）、動き始めは痛くても、
歩いていくと膝の痛みが気にならない状態まで回復していればＯＫです。

階段昇降が手すりを持てば、
何とかできるというのも基準のひとつになります。

回復期は、
日々の調子や、
ウォーキングの量によって痛みが出ることがあります。

ウォーキング中は問題なくても、
夕方や夜、
寝る時、
朝起きてから痛みが出ることがあります。

ウォーキングや歩く量が多い日は特に、
ゆっくりお風呂に入り、
ストレッチや筋肉をほぐすようにしてケ、
アを忘れないで下さい。

歩く量はあまり気にせず、
気持ち良くウォーキングを楽しみましょう。

特に運動経験がなく、
運動嫌いの方は、
外に出て家の周りを1周歩くだけでもＯＫです。

【予防期】
長く歩いても痛みが無く、
階段昇降も手すりがなくても大丈夫という状態になったら予防期です。

歩く量を少しずつ増やしましょう。
１０分歩いていた人は、１５分
３０００歩歩いていた人は、３５００歩と少しきついなくらいの時間・距離・歩数を目指しましょう。

予防期になると、脚の体力も向上し、心肺機能も向上していきます。

膝の痛みが再発しないように、
予防期は筋力を鍛えましょうという時期です。
人生100年時代を歩ききるために、ガンバリましょう。

でも、痛みがある時、違和感が出たら休んだり、早期に治療を受ける事も大切です。

マラソンやっていた人が膝を痛める。
運動経験ゼロ、運動大嫌いという方人が膝を痛める。

運動経験によって、
同じだけの距離や時間ウォーキングすることは難しと思います。

1日20分以上歩きましょうとか、
1日6000~8000歩目指しましょうと言われますが、
これらは、あくまでひとつの目安です。

元気な人や他人と比べないで下さい。
無理をすれば、膝の痛みが再発してしまいます。

自分にあったペースで始めるのが大切です。

当院の患者さんで、
治療を続け、家の中は歩けるようになったのに、
外に出ると歩けなくなるというが方がいました。

外に出ると、
「転んだらどうしよう」とか、
「前から車が来たらどうしよう」とか、
「道路は凸凹してるから怖い」とか、
「途中で痛くなったらどうしよう」とか、

色々考えて不安になり、
外に出ると、歩けなくなってしまうんです。

この患者さんには、
「まず外に出るだけで良いんです。」と伝え。
外に出ること、太陽に当たることから開始してもらいました。
 

そうすると、徐々に外に出るのが普通になり、できるようになります。

「次は、家の前を5歩でも10歩でも歩いてみて下さい」と伝えます。
そうする、「これくらいなら、大丈夫だ」と自信が持てるようになるのです。

次は家の周り１周歩く、
５分歩く、
10分歩くと、
少しずつ少しずつ距離が増え、不安が減り自信になります。

このくらい、小さな小さな前進でも大丈夫なんです。

これがやがて、
旅行にいってみようかな、
スポーツをやってみようかな、に変わることで、
運動嫌いな方の活動量が上がっていきます。

旅行に行くためには、
もう少し歩いてみようと自分で考えられるようになっていきます。

スポーツをやっていた方は、
逆にやりすぎてしまいますので、
過信は禁物だということを頭の片隅に忘れないで下さい。

スポーツをしている時は大丈夫でも、
ガンバリすぎると痛くなる場合があります。

私もトレーニングが好きなので、
少しくらい痛くてもやりたい気持ちはわかります。

なので、
スポーツのあとは、
アイシングやお風呂にゆっくり入ることで身体のケアを忘れないで下さい。

膝の痛みがある方は、まず治療に専念して下さい。

回復期に入ったら、徐々にウォーキングを開始しましょう。

他人と比べず、自分のペースで構いません。

スポーツ好きな人は、ガンバリ過ぎに注意して下さい。

ウォーキンや歩く量が多い日は、特に身体のケアを忘れずにして下さい。

一生自分の脚で歩くためには、
無理なく長く続けることが大切だと思います。

楽しみながら、ウォーキングして下さい。

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